女性三閣僚の靖国神社参拝に厳重に抗議します

内閣総理大臣 安倍晋三殿

 かねてから憲法第20条の政教分離原則に対する重大なる違反行為であり、 冷え切った日中および日韓関係の改善への最大の障害となる行為でもあることから、首相は勿論、閣僚や自民党役員の要職にある方々の靖国神社参拝は厳に慎んでください、と強く要望してまいりました。
 それにもかかわらず、秋の例大祭が行われた10月18日に、首相が女性活躍の象徴として9月上旬の改造内閣で登用した三名の女性閣僚、高市早苗総務相・山谷えり子国家公安委員長・有村治子女性活躍担当相が、靖国神社を参拝しました。「国策に殉じた方に感謝と哀悼の誠をささげた」との弁がありましたが、その「国策」とは、1995年8月の「村山首相談話」に表明されているように、侵略戦争という誤った国策であったのではありませんか。その侵略戦争の被害を一番多く蒙ったのが中国です。そのことを真摯に反省するなら、先の弁のような理由を口にすることは、余りにも独りよがりな言辞として大いに憚られて然るべきでしょう。南京大虐殺事件に見られたように日本の侵略戦争のため犠牲となった無数の中国の人々、その遺族の方々の無念に少しは思いを馳せていただきたいものです。
 それから「国民の一人として参拝させてもらった」との弁もありましが、国務大臣として公用車に乗り、衆人監視の中で靖国神社に現れたのです。それでも「国民の一人」であるなんて、全くの詭弁ではありませんか。衆目の見るところ、れっきとした安倍内閣の閣僚としての参拝です。それゆえ、政教分離原則を侵害する明確な違憲行為であると言わなければなりません。
首相自身は参拝しなかったものの、「真榊」と呼ばれる供物を首相の名で奉納しているので、参拝したのも同然であると言ってよいでしょう。このことに中韓両国とも敏感に反応し、女性三閣僚の参拝に対してとともに抗議を寄せているのです。この事実を首相は重く受け止め、中韓両国との首脳会談を実現して友好関係の回復と増進を計るためにも、この度の行為を深く反省し、今後はいかなる形での靖国神社参拝も断固中止し、閣僚等にも参拝しないように強く指示してください。
 
2014年10月20日
日本長老教会社会委員会
委員長 星出卓也


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