日本長老教会設立趣意書

 キリストのからだである教会を治められる聖霊の摂理的な導きのもとに、私たち日本基督長老教会と日本福音長老教会は、今、「みな一つとなるため」(ヨハネの福音書17章21節)と祈られた主のみこころにこたえて、ここに、一致して日本長老教会を設立します。

 教会は、神がその栄光をあらわし、ご自身との交わりを喜び楽しむ聖徒として集められた神の民です。その教会は、天地創造以来、各時代に救いと真理の知識を受け伝えて永遠に至るために、歴史の中に、見える教会としてあらわれます。

 その一つである日本長老教会は、今という時代に、神の救いのご計画を遂行するために、ウエストミンスター信仰基準に集約されている正統的で厳正な 改革主義信仰を継承します。また政治的、経済的に独立自治の精神に立ちます。さらに教会の主によって旧新約聖書に明示され、実践されている長老政治を実施 してゆきます。

 宣教の聖霊の満たしを受けて、私たちは主イエス・キリストの宣教命令を忠実に果たし、教会の一致と成長のために仕えてゆきます。国内においては開 拓伝道を促し、在日外国人伝道の拡大などを押し進め、諸国から派遣されてきている長老教会宣教師との宣教協力を深めます。また、世界大に広がる宣教の畑を 自覚しつつ、海外宣教師への支援の拡大と新たなる派遣を祈り求めてゆきます。神は「すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられる」(ペテロの手紙第二 3章9節)

 互いに交わりを深め、賜物を発掘して、新鮮な教会形成と世界宣教をめざします。そのためには、救われるものが多く起こされ、主に仕えるクリスチャ ン・ホームが増し加えられ、契約の子らが明確な信仰告白に導かれることによって、人材が確保されることを期待します。すべての聖徒たちが、自己本位の生き 方を脱して、まことにキリストのしもべである自覚と祈りを深め、主に仕える喜びと輝きを分かち合うものとならせていただきましょう。

 諸教会、諸教派に仕えることについては、国の内外を問わず同じ改革主義信仰に立つ群れはもとより、聖書を信仰と知識と生活の唯一の基準とする福音主義に立つ群れとも、神学的な貢献を含めて、一層親密な交わりを保ち育てることを大切にします。

 聖霊は、権威ある誤りのない聖書のみことばを用いて、伝えられた者たちに真理を悟らせ、聖化する働きにより、御霊の実を結ばせ、キリストに似るも のとならせてくださいます。この助け主が聖潔なキリスト者生活を実現させてくださることを信じ、地の塩として積極果敢に実践に励みます。

 その証しにより、世界に増大、深刻化しつつある個人生活や社会道徳の腐敗と乱脈を断ち、その健全化に取り組むことができると信じます。また、有形 無形にキリストの福音を圧迫し弾圧の道を備えつつある、ヤスクニなどに代表される反キリストの勢力に力強く立ち向かうことができると確信します。

 教会は、終末の時代を歩むキリストの花嫁として、世界の終りまで存続します。キリストは世界をさばかれる日に、「ご自身で、しみや、しわや、その ようなものの何一つない、聖く傷のないものとなった栄光の教会を、ご自分の前に立たせる」(エペソ人への手紙5章27節)との約束を果たしてくださいま す。

 「永遠の契約の血による羊の大牧者、私たちの主イエスを死者の中から導き出された平和の神が、イエス・キリストにより、御前でみこころにかなうこ とを私たちのうちに行ない、あなたがたがみこころを行なうことができるために、すべての良いことについて、あなたがたを完全な者としてくださいますよう に。どうか、キリストに栄光が世々限りなくありますように。アーメン」 (ヘブル人への手紙13章20、21節)

(1993年5月3日)
日本長老教会 第一回大会



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